コーヒー豆のグレードとは、生豆を販売する前に、その物理的な品質によって分類する仕組みです。基準になるのは、欠点豆の数、豆の大きさ、水分量といった、測ることのできる要素です。グレードは価格を決め、どの豆がスペシャルティコーヒーの候補になるかを左右し、品質の劣る豆に高いお金を払ってしまうことから買い手を守ります。この記事では、グレーダーが実際に何を測っているのか、インドネシアのSNI規格ではどのように等級が分かれるのか、そして野生のコピルアクがどのように選別されているのかを解説します。
コーヒー豆のグレードは何を測っているのか
| 要素 | 内容 | なぜ重要か |
|---|---|---|
| 欠点数 | サンプルに含まれる欠点豆や異物の数 | 世界の多くの等級制度の中心となる指標 |
| スクリーンサイズ | ふるいで測る豆の大きさ | 大きさがそろうと焙煎ムラが出にくく、丁寧な選別の証にもなる |
| 水分値 | 生豆に含まれる水分の割合 | 多すぎるとカビの原因に、少なすぎると風味が損なわれる |
| カップの品質 | 訓練を受けた専門家が味わって評価 | スペシャルティコーヒーと、単に欠点の少ないコーヒーとを分ける |
欠点豆の数
欠点豆とは、虫食いや割れ、黒く変色した豆など、風味を損なう原因になる豆のことです。異物も含めて、決められた量のサンプルのなかにどれだけ含まれているかを数えるのが、ほとんどの等級制度の基本です。日本スペシャルティコーヒー協会も、スペシャルティコーヒーの条件として、生豆から焙煎豆に至るまで欠点豆が極めて少ないことを挙げています(スペシャルティコーヒーの定義)。
スクリーンサイズ
豆の大きさは、決まった大きさの穴が開いたふるい(スクリーン)を使って測ります。大きさのそろった豆は均一に焙煎でき、生産者が丁寧に選別していることの表れでもあります。
水分値
生豆の水分が多すぎると保管中にカビが生えるおそれがあり、少なすぎると風味が抜けてしまいます。後述するインドネシアのSNI規格では、水分値の上限を12.5%と定めています。
カップの品質
最後は、訓練を受けた専門家による味の評価です。物理的な欠点が少ないだけでは、スペシャルティコーヒーとは呼べません。香りや風味、酸味、余韻などを実際に味わって評価することで、ただきれいなだけのコーヒーと、際立った魅力を持つコーヒーとが分けられます。当社でのカップ評価の基準は、フラッグシップ商品を紹介した記事で紹介しています。
インドネシアのSNI規格によるコーヒーの等級
インドネシアの生豆は、国家規格であるSNI(SNI 01-2907-2008)に基づいて等級が決められます。300gのサンプルに含まれる欠点を点数化した「欠点値」によって、次の6つのグレードに分類されます(インドネシア農業省 バリ州機関の解説)。
| SNIのグレード | 300gあたりの欠点値 | 市場での位置づけ |
|---|---|---|
| グレード1 | 11以下 | 輸出品質。スペシャルティの候補 |
| グレード2 | 12〜25 | 上位のコマーシャル品質 |
| グレード3 | 26〜44 | 良好なコマーシャル品質 |
| グレード4 | 45〜80(ロブスタ種は4a:45〜60、4b:61〜80) | 標準的なコマーシャル品質 |
| グレード5 | 81〜150 | 下位のコマーシャル品質 |
| グレード6 | 151〜225 | 取引される最低限の品質 |
SNI規格では、アラビカ種のグレード4は4aと4bに分けられません。また、すべてのグレードに共通する条件として、生きた虫や腐敗臭・カビ臭のある豆がないこと、水分値が12.5%以下であること、異物が0.5%以下であることが求められています。
コピルアクはどのように選別されるのか
最初の選別はジャコウネコが行う
コピルアクには、ほかのコーヒーにはない大きな特徴があります。最初の選別が、人の手が入る前に行われるのです。夜に餌を探す野生のジャコウネコは、完全に熟した甘い実だけを選んで食べます。つまり、未熟な実や欠点のある実は、木の上の段階ですでに選り分けられているのです。
洗浄、乾燥、脱殻、そして一粒ずつの手選別
回収した豆は、何段階にも分けて洗浄し、目標の水分値まで乾燥させてから脱殻し、一粒ずつ手作業で選別します。割れた豆、変色した豆、小さすぎる豆は取り除きます。野生回収は量が少ないため、大量生産の現場では採算が合わないほど厳しい選別ができます。この段階で除かれる豆の割合は、あえて高く設定しています。工程の全体像は作り方の解説記事で、生豆を選ぶときのポイントは生豆の購入ガイドで紹介しています。
グレードと証明書がそろったコピルアク
Kopiluwak Coffeeの商品は、すべて野生回収で、認証を受け、袋に詰める前にここで紹介した基準で選別しています。
- アチェ ガヨ ルワック(アラビカ種/スマトラ島アチェ・ガヨ):1kgあたり35〜78米ドル
- バリ キンタマーニ ルワック(アラビカ種/バリ島キンタマーニ):1kgあたり35〜109米ドル
- ジャワ ルワック(アラビカ種/ジャワ島イジェン高原):1kgあたり35〜78米ドル
- トラジャ ルワック(アラビカ種/スラウェシ島トラジャ):1kgあたり35〜78米ドル
- ロブスタ ルワック(ロブスタ種/スマトラ島の低地):1kgあたり25〜73米ドル
3つの書類と、1つのサンプル
当社の品質確認は、3つの書類と1つの小さな箱で成り立っています。書類とは、グレードの仕様書、産地と野生回収を示す認証、そして輸出書類です。小さな箱とはサンプルのこと。100米ドルのデポジットでサンプルをお送りしているので、ロースターや輸入業者の方は、量をまとめて注文する前に、ご自身で水分値の測定や欠点数の確認、味の評価を行うことができます。デポジットは本注文の代金に充当されます。詳しくはサンプルポリシーをご覧ください。
Pippo is an expert in Kopi Luwak with a deep passion for exploring its uniqueness and heritage. With years of dedication to studying this premium coffee, he consistently shares authentic insights and knowledge to help readers better understand one of the world’s most exclusive coffee experiences.




