コピルアクはヴィーガンか?野生と檻飼育で答えが分かれる理由

コピルアクはヴィーガン?ビーガンの定義から正直に答えます

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ヴィーガンの方から「コピルアクはヴィーガンですか?」という質問をいただくことが増えてきました。正直にお答えすると、答えは豆がどこから来たのか、そしてどのように回収されたのかによって大きく変わります。この記事では、ヴィーガンという言葉が本来何を意味しているのかを確認したうえで、野生のジャコウネコから回収したものと檻で飼育したものとの違い、そして賛成・反対それぞれの考え方を整理します。最終的な判断は、読み終えたあなた自身にお任せします。

ビーガンの定義:ヴィーガンが本当に意味すること

ヴィーガン(ビーガンとも表記されます)は、単に「動物性の食品を食べない」という食事のルールだけを指す言葉ではありません。1944年にこの言葉を生んだ英国のヴィーガン協会(The Vegan Society)は、ヴィーガニズムを「食べ物や衣服、その他あらゆる目的において、可能かつ実行可能な限り、動物に対するあらゆる形の搾取と残酷な扱いを排除しようとする哲学であり、生き方」と定義しています(ヴィーガン協会による定義(英語))。日本語での解説は、NPO法人リブの記事が参考になります。

この定義のなかで、コピルアクを考えるうえで特に重要なのは、「搾取」と「可能かつ実行可能な限り」という2つの言葉です。

「動物の搾取」とは何を指すのか

一般に、動物の搾取とは、動物を商品や道具として扱うことを指します。具体的には、動物を所有すること、閉じ込めること、行動を管理すること、そして動物自身が必要としているものを人間が取り上げることなどです。

「可能かつ実行可能な限り」という前提

もうひとつの言葉は、現実的な限界を認めるものです。現代の暮らしのなかで、動物との関わりを完全にゼロにすることは難しい。だからこそ、ヴィーガンの定義には、できる範囲で搾取を避けるという前提が含まれています。コピルアクの生産方法を考えるとき、この2つの言葉が判断の軸になります。

野生のコピルアクと檻飼育のコピルアクは同じものか

コピルアクについての議論では、まったく異なる2つの生産方法が、同じものとして語られてしまうことがよくあります。

檻飼育のコピルアク

檻飼育のコピルアクは、野生から捕獲されたジャコウネコを小さな檻に閉じ込め、コーヒーの実を与えてつくられます。英国オックスフォード大学の野生生物保全研究ユニットと、国際的な動物保護団体ワールド・アニマル・プロテクションの研究者たちは、バリ島の16の農園で飼育されていた48頭のジャコウネコを調査し、その飼育環境が不十分であることを学術誌Animal Welfareで報告しています(Carderほか、2016年)。

表示の問題も指摘されています。動物保護団体PETAアジアの調査では、インドネシアの生産者が、檻で飼育したジャコウネコのコーヒーに「100%野生」と表示することに抵抗はないと話していたことが報告されています(PETAの報告(英語))。また、ナショナル ジオグラフィックは、2013年に英国BBCが行った潜入取材で、檻飼育のジャコウネコによるコーヒーが野生のものとしてヨーロッパで販売されていたことが明らかになったと伝えています。

同誌は2016年の記事で、豆が100%野生由来かどうかを確かめるのは難しいというレインフォレスト・アライアンスの見解や、持続可能なコーヒーの認証制度であるUTZがこのコーヒーを認証しない方針であることも紹介しています(ナショナル ジオグラフィックの記事(英語))。檻飼育の実態については、当社のブログで詳しく解説した記事もご覧ください。

野生のコピルアク

野生のコピルアクは、まったく別のものです。ジャコウネコは自然の森で自由に暮らし、夜になると自分で果実を探して食べる動物です。本能に従って、いちばん熟したコーヒーの実を選びます。回収する人は、ジャコウネコが豆を自然に排出したあとで、それを拾い集めるだけです。ジャコウネコの自由にも、居場所にも、日々の行動にも、人間はいっさい干渉しません。

野生回収ならヴィーガンの考え方に沿うと言える理由

所有も、監禁も、管理もしない

先ほどの「動物の搾取」の考え方に照らすと、野生回収のコピルアクは、搾取とみなされる条件のほとんどに当てはまりません。ジャコウネコは誰の所有物でもなく、檻に入れられることも、行動を管理されることも、人間から餌を与えられることもありません。

回収するのは、ジャコウネコが消化できないもの

人間が回収するのは、ジャコウネコの体が消化できずに排出した豆です。つまり、ジャコウネコ自身が必要としているものを取り上げているわけではありません。森で自然に抜け落ちたシカの角を拾うことや、鳥が果肉だけを食べて落とした種を集めることに近いと考えることもできます。

生態系のなかで、ジャコウネコはもともと種を遠くへ運ぶ役割を担っています。人間はその営みのあとに残ったものを集めているだけで、ジャコウネコ自身は、自分がコーヒーの生産に関わっていることすら知りません。

それでもコピルアクを避けるヴィーガンがいる理由

ヴィーガンのなかでも、この問題を深く考える人たちは、主に2つの理由を挙げます。

動物の体の働きを商品にしているという考え方

コピルアクに高い価値がつくのは、ジャコウネコの体の働きがあってこそです。たとえ直接ふれることがなくても、動物が生産の仕組みの一部になっていることに変わりはありません。一部のヴィーガンにとっては、動物の体の働きを商品に変えること自体が、苦痛の有無にかかわらず搾取にあたります。

需要が檻飼育を生んできたという考え方

世界的なコピルアク市場が広がったのは、需要があったからです。そして、その同じ需要が、生産者に檻での飼育を始めさせてきました。たとえ本当に野生回収のロットを選んだとしても、檻飼育が多くを占める業界全体に「売れる」という合図を送ることになる、という考え方です。

これは、多くのヴィーガンが「動物に配慮して育てた」とうたう肉に向ける見方と同じです。個々の商品には問題がないように見えても、より大きな問題を抱えた業界を当たり前のものにしてしまう、というわけです。

結局、コピルアクはヴィーガンなのか

ヴィーガニズムには、ルールを決める中央の機関がありません。ビーガンの定義も、具体的に何が搾取に当たるのかまでは決めていません。そのため、コピルアクはヴィーガンかという問いへの答えは、最終的に「搾取」という言葉を一人ひとりがどう解釈するかによって決まります。

動物との直接の接触や所有に注目する人は、野生回収のコピルアクを受け入れられると考える傾向があります。市場全体への影響や需要が生む結果に注目する人は、どのような形であっても避ける傾向があります。どちらの考え方にも、筋の通った理由があります。

もしコピルアクを検討するのであれば、何よりも大切なのは、「ワイルド」という表示そのものではなく、その豆がどこから来たのかを確かめられること、つまり透明性です。表示だけで判断しないためのポイントは、ラベルにだまされないためのチェックポイントにまとめています。

よくある質問

そもそも、ヴィーガンはコーヒーを飲めるのですか?

はい。コーヒー豆そのものは植物なので、一般的なコーヒーはヴィーガンの方も飲むことができます。気をつけたいのは、牛乳や生クリームなど、一緒に加えるものです。ミルクを入れたい場合は、豆乳やオーツミルクなどの植物性ミルクを選ぶ方が多いようです。

ジャコウネコのコーヒーはヴィーガンの人も飲めますか?

ここまで見てきたとおり、意見が分かれます。檻飼育のものは、ヴィーガンの定義にある搾取に当たるという見方が一般的です。野生回収のものについては、受け入れる人もいれば、市場への影響を理由に避ける人もいます。ご自身の考え方に照らして判断してください。

「ワイルド」と書かれていれば安心ですか?

表示だけでは安心とは言えません。前述のとおり、檻飼育のものに野生と表示している例も報告されています。どこで、誰が、どのように回収したのかを示す書類があるかどうかを確認することをおすすめします。

判断に必要な情報を、すべてお見せします

Kopiluwak Coffeeが扱うのは、インドネシアの森で自由に暮らす野生のジャコウネコから回収した豆だけです。飼育場も檻も使わず、回収から出荷までの工程を当社が直接管理しています。野生回収であることを示す書類は、認証のページでご確認いただけます。

たとえば、スマトラ島のアチェ ガヨ ルワックや、スラウェシ島のトラジャ ルワックも、産地まで確認できるロットとしてお届けしています。全5種類のラインナップは、1kgあたり25〜109米ドルです。まずは少量で確かめたい方には、100米ドルのデポジットでサンプルをお送りしています(デポジットは本注文の代金に充当されます)。詳しくはサンプルポリシーをご覧ください。

コピルアクを飲むかどうか、そしてコピルアクはヴィーガンと言えるかどうかは、あなた自身が決めることです。私たちにできるのは、その判断に必要な情報を、隠さずにお見せすることだけです。

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